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簗瀬二子塚古墳 やなせふたごづかこふん
(安中市簗瀬756-1ほか・前方後円墳・国指定)
簗瀬二子塚古墳(安中市)
(三連ガラス玉の実物2022.10,ほか2021.10撮影)
国指定は平成30年10月で、ガイダンス棟を併設している。墳丘ほかの保存整備もよくて、群馬県内では綿貫観音山古墳(高崎市)と雰囲気が似ている。
簗瀬二子塚古墳は6世紀初頭の築造、全長80m(後円部径50m)で、2段築成の前方後円墳だと案内板は述べていた。そして、後円部の横穴式石室は竪穴式から横穴式への移行期のもので、重要な古墳だという。
副葬品のなかには金箔入り三連ガラス玉があって、『群馬の古墳物語<下巻>』で紹介されていた。残念ながら、ガイダンス棟には写真があるだけ。実物は地元の学習の森ふるさと学習館で展示されている。(写真の三連ガラス玉は案内板から撮った。)

簗瀬二子塚古墳の石室(安中市)案内板を読み終えて、墳丘基壇面の両袖型の横穴式石室を目指したが、ドアは閉じられていた。ドアの上部はガラスでも、暗くてなにも見えない。そして、念のため撮っておいたカメラには保存されていた(右中の写真で、設置してある機器の目的がわからない。)
石室は全長11.5mあって奥壁まで写せなかったので、案内板から撮った右下の写真を参考までに。玄室の壁面が赤いのはベンガラである。
墳頂まで上ったら、種をまだ飛ばしていないタンポポがいくつかみられた。後円部には祠や、発掘の経緯が刻まれた石碑があった。大きな写真の左下は後円部から前方部にかけてで、右上にかすかに写っているのは妙義山である。
そして、小さな看板に気づいた。「芝すべり禁止」とあって、確かに墳丘の斜面にも芝が張られていた。

帰路にガイダンス棟に寄ったら、タッチ式モニター展示はコロナ対策で利用できなかった。立派な施設のわりに職員がいないのも、コロナ禍のせいかな。そして、トイレはまだ新しく、清潔だった。
<追記>
三連ガラス玉(安中市ふるさと学習館)案内板の写真ではなく、この目で三連ガラス玉を見たいと後日、ふるさと学習館を訪れた。実物は金色に見え、ルーペが必要なほど小さかった。ガラス管のあいだには銀箔があって、そこで反射した光が黄金色のガラス管を通って金色に見える。大陸伝来らしい。
ほかにガラス製小玉、丸玉なども展示してある。ふるさと学習館は入館料100円で、モンベルカードを提示してピンバッチを頂いた。
<参考HP>
安中市>安中市内指定文化財の詳細(頁の後半に)


真下神社古墳 ましもじんじゃこふん(安中市簗瀬・方墳)
真下神社古墳(安中市)簗瀬二子塚古墳の墳丘から道路をはさんで、真下神社古墳が見える。ただ、この古墳については『群馬県古墳総覧』で一辺8mの方墳とわかるだけで、ほかに情報は無い。
境内には篠竹が繁茂し始めていて、鳥居には真下明神の扁額が掲げられていた。