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権現塚古墳  ごんげんづかこふん
(東松山市柏崎・円墳)
権現塚古墳(東松山市)
(いずれも2019.6撮影)
特徴のあるコンクリ階段(写真左下)が目印になって、迷わずに辿り着ける。道路を挟んだ向かいは、地元の方が世話をしているのか、大きめの花壇になっていた。
ただ、全体が木々に覆われ墳形がはっきりしない。階段を上がった墳頂は一部、凹んだところもあった。そして、ティッシュが散乱して、ここはキジ撃ち場か! 
背後から眺めようと裏手へ回ったら、「どちら様で?」とご近所に声を掛けられた。古墳見学の旨を伝えると納得していただけたようで、「権現塚といって知られた古墳」との説明を受けた。

権現塚古墳出土の白鳥形・鴨形埴輪(東松山市)別名、柏崎12号墳。現地に標識、案内板はご近所に尋ねても無い。権現塚古墳の名前があったのは、東松山市埋蔵文化財センターだった。
展示された埴輪の一部がこの古墳の出土品で、左写真の奧が白鳥形、手前が鴨形である。そして、埴輪の説明文に権現塚古墳が触れられていて、現況は径38m、高さ5.4mの円墳で、かつて墳頂に権現社があったという。
平成6年の発掘調査で、周溝の外側部に二ツ岳(榛名山)の火山灰FA層が観測され、5世紀末の築造と推定された。二ツ岳の火山灰は同じ東松山市内の、柏崎1号墳のおくま山古墳でも観測されている。