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荒海山 あらかいさん 
2011.10(6時間5分☆☆個人)八総鉱山跡→登山ポスト→尾根取付→尾根鞍部→南稜小屋→荒海山西峰→東峰(ピストン)

荒海山は、田代山・帝釈山から北東に連なる福島・栃木県境の山である。
2年前、同じ時期に登った田代山山頂では粉雪混じりの強風で寒い思いをしたが、今回の荒海山は秋らしい快適な気温だった。ただ、晴れてはいるが遠くの山々は霞んでいた。
八総鉱山跡を過ぎた林道脇に車を駐めて、荒海川に沿って歩き始めた。登山ポストの先から山道に入るが、下草がぬれていて大きい草は手で払いながら進んだ。

荒海川を何度か徒渉し、次第に水量の少なくなった沢のなかを登っていった。尾根に出るまでは急登の連続だが、手がかりのない場所にはロープが下がっているので安心だ。
尾根鞍部からはしばらく穏やかな登りで、それから尾根の西を巻いていった。幾たびかのアップダウンと笹の藪こぎもあり、木の根が張り出した歩きにくい道だった。雪の重みで曲がった木の幹も多い。
傾斜が急な樹林帯を抜けたら空が拡がり、紅葉が始まっている荒海山の山頂が見えた。再び両側におおい被さる笹をかき分けて、山頂手前の笹藪のなかに南稜小屋(避難小屋)を見つけた。入口のドアは南側にあって、3畳ほどのスペースには小机と木の箱があった。

荒海山西峰山頂(上の写真)には分水嶺の石碑があり、360度の展望だが、気温が高いためか遠望はいまひとつである。
東峰(下の写真)には栃木百名山の標識と二等三角点がある。栃木県の呼び名は「太郎岳」。栃木県側からも登れるが、人が入らないため分かりにくいという。西峰から東峰までは、背丈を越す笹の藪こぎで5分ほどかかった。
東峰で昼食をとり往路を下山した。朝方ぬれていた下草はいつの間にか、きれいに刈られて歩きやすかった。
途中で出会った登山者は7名だけ。紅葉の見頃はあと2週間後ぐらいかも知れない。