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 南ア入門小屋 (2006.8撮影)
夜叉神の森
夜叉神の森甲府駅前から広河原行きバスで1時間半、リュックの置き方まで教えてくれる、おばさん車掌の客あしらいに感心しながら、夜叉神峠登山口に。バスが到着すると、行列ができるオトイレは水洗だった。
夜叉神の森は宿泊もできるが、峠のドライブインみたいで、多くの登山者がソフトクリームをなめていた。

夜叉神峠小屋
夜叉神峠小屋
登山口から1時間ほどで夜叉神峠に。雲海から垣間見える白峰三山に、登山者はシャッターを切っていた。
北岳すらわからない南ア初見参者は、夜叉神峠小屋の方から教えを請う。同行のワガママおばさんはその時、トイレ利用料100円を缶に。
小屋の隣(左写真の左上)にはライブカメラが設置してあって、動画映像が「南アルプスNET」で公開されている。
https://www.minamialps-net.jp/


南御室小屋
南御室小屋今日の泊まりは、シラビソ林に囲まれた南御室小屋だ。
予約時に「4時まで来なければ夕食を用意できない。予約しても連絡なしにキャンセルする者が多いので」と脅された?せいか、3時前には着いてしまった。もっとも、歩きやすい登山道のおかげだが。
夕食のビーフシチューは美味しいのに、ご飯が固かったせいか、お代わりする者はたった1人だった。小屋の左手はテント場で、合宿の高校生が湧き出る南アルプスの天然水で調理、どうやら定番のカレーのようだ。

薬師岳小屋
薬師岳小屋、タカネビランジ
南御室小屋と同じ経営の薬師岳小屋、なかを覗いてみたら食堂が賑わっていた。小屋のまえでは出発の準備をする登山者たち。この山域では、ココに一晩の宿をとる者が多いようだ。
出会った登山者に聞き取った結果は、平日のある日、南御室小屋と鳳凰小屋はともに15名ほどなのに、薬師岳小屋は50名。
薬師岳から地蔵岳までがこのコースのハイライトで、タカネビランジ(右の写真)が咲き、白峰三山、甲斐駒と南アルプスの名峰が間近だ。


鳳凰小屋

鳳凰小屋、地蔵岳オベリスク
地蔵岳オベリスク(右の写真)から滑りやすい砂地を下って、鳳凰小屋に。
ここからは青木鉱泉、御座石温泉のどちらに下るか、ネット上では鳳凰小屋は御座石温泉を強く勧めるといった報告が多いので、案の定「来たか」と思ってしまった。
「御座石温泉コースに比べると青木鉱泉への道は険しくて、コースタイム以上に時間がかかりバスに乗り遅れる心配がある」と指摘されたが、計画どおり青木鉱泉を選ぶと「気をつけて」と見送ってくれた。
しばらくすると沢筋を離れて、岩、石、樹の根っこ混じりの急坂となり、夜叉神峠登山口からの登りに比べて、確かに足にくる悪路であった。
滝を見る余裕もない。最後の平坦な道では12時15分発のバス時刻が気になって、ドンドコ走り出していた。

北御室小屋跡
北御室小屋跡鳳凰小屋から少し下った沢沿いに、北御室小屋跡があった。山小屋の痕跡はない。
南御室小屋になぜ「南」が付いているのかと思っていたが、標識を見て納得、「北」があったからなのだ。ネットで調べると、大正時代に開設されたらしい。
ただ、付近には山小屋が存在するスペースは見当たらず、小規模の小屋だったのかな。

青木鉱泉
青木鉱泉青木鉱泉は洒落た雰囲気の日本家屋。入り口付近は、土間になっている。
ここで韮崎行きバスのキップを求めたところ、200円の荷物代を徴収された。リュックの重いテント泊者もなぜ同額なの? と思ってはいけない。小屋泊まりの中高年登山者はその分、体重をオーバーしている。
御座石温泉の駐車場は無料、コチラは有料なのにはるかに多いクルマが駐まっていた。(無断駐車したら、警告書を貼られる。)
そして、青木鉱泉からバス停までの1分が、ドンドコ沢を下った足には長く感じられた。