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吾妻古墳 あづまこふん
(栃木県壬生町藤井吾妻1051-1、栃木市大光寺町吾妻2969・
前方後円墳・国指定)
吾妻古墳(栃木県壬生町、栃木市)
(天井石と玄門石は2021.12、ほか2019.4撮影)
見学は丸塚古墳までの予定だったが、てまえの道に「吾妻古墳1.4キロ」の道標があった。道標に誘われ北に向かえば、工業団地が木々を切り開き、古墳のある一角が林のまま残されていた。古墳へ至るには、「吾妻古墳入口」という看板のあるところを入る。
上の写真は、左てまえの後円部から右奧の前方部を望んでいる。木々や下草が芽吹き、墳形がわかりづらくなっている。

壬生町と栃木市にまたがる吾妻古墳は、栃木県では最大の前方後円墳と案内板に書かれていた。
全長127m、周溝を含めば162mもあり、石室の全長は8.4mで、6世紀後半の築造。
天井石(写真2)と玄門石(写真3)は壬生城址公園に移設されて、玄門石は丸塚古墳と同じように一枚岩の切り抜きである。
鬱蒼とした林のなかの、少しばかり下草が踏まれた広い周溝を辿って、石室がある前方部の先端(写真1)へ。前方後円墳の横穴式石室が前方部の正面にあるなんて…、さすが下野型前方後円墳であった。そして、周溝と思っていたのは基壇かも知れない。
先端は一段低い坂道のようで、玄門石と天井石を除いた石室は埋め戻されたのだろう。紅白のポールがちかくにあり、調査時のものだろうか。
帰路はこの坂道を上って、墳丘上を後円部へと戻った。
墳丘から出土の円筒埴輪(写真4)は栃木県埋蔵文化財センターで見学できる。センターは10連休なのにわりと空いていて、ゆっくり見学できた。