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赤堀茶臼山古墳 あかぼりちゃうすやまこふん
(伊勢崎市赤堀今井町2甲995-1・帆立貝形・市指定)
赤堀茶臼山古墳(伊勢崎市)
(いずれも2019.7撮影)
田園地帯の丘陵を縫う道には狭い砂利道もあるが、矢印付き標識が出てきたら間もなく赤堀茶臼山古墳だ。前橋市の大室古墳群にちかいので、あわせて訪れたらよいでしょう。
家形埴輪で知られる古墳には、駐車スペースもある。写真を見てのとおり畑が迫っていて、てまえが前方部、木々でよくわからない後ろが後円部になる。

「茶臼山 往時を伝える 家型埴輪」(ASITAカルタ)を載せた、旧赤堀町設置の案内板。かなり汚れて読みづらい箇所もあるが、墳丘長59m、後円部径39mで、5世紀半ばの築造という。別名、赤堀村260号古墳だ。なお、赤堀歴史民俗資料館で頂いたパンフでは、墳丘長62.4m、後円部径50.2mである。

昭和4年、帝室博物館(東京国立博物館の前身)の調査で、墳頂から8棟もの家型埴輪が見つかった。岩波新書の『古墳の話』(小林行雄著)では3棟の家をコの字に並べ、5棟の倉庫は後方に配置されていたという。往時、有力者が構えた屋敷の縮小版かな。主体部である2基の木炭槨からは、銅鏡や武器などが出土している。
赤堀歴史民俗資料館では、1棟の家形埴輪をケース入りで展示しているがレプリカで、現物は東京国立博物館の所蔵だ。また、釜ノ口遺跡の、赤堀茶臼山古墳のものに類似した家形埴輪は、群馬県立博物館に貸出し中だった。
<追記>
赤堀茶臼山古墳・釜ノ口遺跡の家形埴輪(伊勢崎市)
(2019.8撮影
翌月、群馬県立歴史博物館の企画展に。
写真右が釜ノ口遺跡の家形埴輪(現物)、左が赤堀茶臼山古墳の家形埴輪(レプリカ)で作者が同じ可能性があるという。 
<参考HP>
伊勢崎市>赤堀茶臼山古墳