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奈良町庚申堂 ならまちこうしんどう (奈良市西新屋町) |
(2020.2撮影) |
奈良町の、洒落た家並みの軒先には、身代わり申(さる)が下げられている。身代わり申は、三尸(さんし)の虫を退治してくれる魔除けだ。 元興寺の境内といわれる奈良町に、青面金剛を祀る庚申堂がある。東京の巣鴨庚申塚とちがい、早朝に来たせいか、静かな雰囲気に包まれていた。 この庚申堂の軒下にも、赤くてまん丸の小さな身代わり申がたくさん下がっている。そして、庚申堂と刻まれた石を支えている力持ちのお申さん。写真には写っていないが、屋根瓦の上には、お約束の見ざる聞かざる言わざるの、三ざるもいる。 文武天皇4年に、元興寺の護命僧正が疫病の救済を祈っていたら、青面金剛が現れ疫病がおさまったという(掲示されていた「奈良町庚申さん」の由来から)。庚申信仰は江戸期に流行したが、もとはこの地であったわけか。 |