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17.平均台 72-77
   72(小冊子『平均台』からの通しナンバー)
亭主「この年末調整の扶養家族欄てえのは、お前のなめえを書きゃいいのかい?」
女房「そうよ! 今更なに言ってるのよ」
亭主「いやあ面目ねえ。つい『不要』ちゅう文字が頭ん中かけめぐったもんでお前は不要品かなと妙な連想しちまったんだわな…、てへへへへ」

     73
甲「ここんとこ樋口一葉のこと言う人がバカに増えたねえ」
乙「あー、やっぱ五千円札になったからよ。それにしても今頃やっと女性第一号かいな」
甲「そりゃ未だ未だ男社会ちゅうことよ。でも女性は一様に喜んで一陽来復、目出度し目出度し」

     74
猿「俺はもう『去る』んだが今年は、やり残した事がバカに多い気がするなあ」
鳥「そりゃあ誰だって年の瀬を迎えると、そういう思いにかられるもんだよ」
猿「さよか。やるだけの事あ、やった『もん、気ー』にしねえで、お前にバトンを渡すよ」
鳥「それがいいさ。『取り』立てて引継ぎを受ける物も無いだろうから、こちとらあ『バーッド』勝手にやらせて貰うよ」

     75
A「このパソコン画面の『知恵付く』ってえのは、何か利口になるって事かい?」
B「えっ、知恵付く?…はっはっは。よくまあそんな読み方が出来るもんだ。そりゃあ『ちぇっく』つまり受信メッセージの有無を『チェック』してるてえ事さ」   

     76
作業員ア「あの現場の責任者ったら女好きらしいな」
作業員イ「そりゃそうや。工場長だもん、当ぼうよ」
ア「何でや?」
イ「コ−ジョ−チョ−(口の上が長い)ちゅう事は、つまり鼻の下が長いんや」

     77
甲「ずーっと前の歌だが『お山の杉の子』っちゅうのが在ったなあ」
乙「ああ覚えてるよ。もしもし杉の子起きなさい…、だろ?」
甲「そう、小さかったのが非常に大きくなったんだ、どうしてあんなに大きくなったのか知ってるかい?」
乙「懸命に努力したんだろ」
甲「いやいや簡単なもんよ。お日さまニコニコ肥料(こえ)かけた肥料かけた」

出典:『いしい平均』臨時増刊号(かぶや亭坊楽、2004年11月23日)
(2006年1月 石井)