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渕ノ上古墳 ふちのえこふん
(館林市羽附旭町渕ノ上95ほか・円墳)
渕ノ上古墳(館林市)
(出土品2022.9、ほか2020.11撮影)
松之木古墳(板倉町)のように墳丘が無いが、案内板のほか石室平面の形を表したモニュメントがある。(石室は埋め戻された。)
上段の写真が全景で、耕作地に囲まれた神社の境内に、ブランコや滑り台が設置されている。トイレはあっても(写真の左端)、利用を躊躇する状態だ。
下段の写真は、伐採された枝で羨道部分が被われたモニュメント。前方後円墳のような石の配置だったので、はじめは墳形だと勘違いしてしまった。 そして、長楽寺遺跡1号墳(太田市)の、同じようなモニュメントを思い出した。
舟山古墳筑波山古墳(いずれも板倉町)と同じ胴張り型の、6世紀後半の石室で、『群馬の古墳物語<上巻>』では、利根川の上流域とちがい、手頃な石が少ない地域の構造と指摘している。(たしかに形が丸みを帯びていれば、使用する石は少なくて済む。)

渕ノ上古墳の出土品(館林市)案内板は、黒木の板に白文字で書かれている。直径30mの円墳で、横穴式石室は玄室の長さが3.2m、羨道は2.5mと昭和63年の調査で判明し、副葬品としては直刀、耳環などがある。
そして、帰り道で出会った住民の方は、「盗掘もあったので土地を均して、石を配置した」と話していた。
<追記>
左の写真は後日、館林市第一資料館の企画展で撮った。上は直刀、下が女子像(巫女)埴輪。女子像の左上は耳環である。