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荒砥富士山古墳 あらとふじやまこふん
(前橋市西大室町富士山813-2ほか・円墳・県指定)
荒砥富士山古墳(前橋市)
(いずれも2018.12撮影)
荒砥富士山古墳(前橋市)荒砥富士山古墳は周りを耕作地に囲まれて、丘陵地に静かに佇んでいた。別名、荒砥(あらと)村150号古墳。道路脇に標柱と案内板(左上の写真)があり、場所はわかりやすい。
師走も半ばで農作業はないのか、ちかくに駐まった軽トラはまもなく去った。北に目を向ければ、赤城山が間近に迫っていた。ここからは荒山がひときわ大きく見え、形のよい鋭角的な山容は赤城山系とは思えないほどだ。
この地は見通しがよく榛名山や浅間山も遠望できて、古墳人にとっても素晴らしい立地だったのだろう。

古墳時代の終末期、7世紀後半築造の、この円墳は直径36mで、両袖型横穴式石室をもつ。群馬県ではじめて、羨道と玄室の入口部に扉石が確認され、一部に截石(きりいし)が使われたと案内板は述べていた。
南側には天井石が露出しているが、いま石室は残念ながら土で塞がれている(左中の写真)。
左下の写真は案内板から撮った。手前は農道。平成元〜3年の発掘調査時に写したものと思われ、4段に構築された様子がわかる。