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38.こんにちわ事情
ケース1 山登りのときに
山では擦れ違うときに、お仲間意識からか「こんにちわ」と声を掛け合い、ついでに登山道の状況を聞いたりする。
団体さんのときは全員に挨拶するのはタイヘンなので、はじめと最後に挨拶するくらいで、あとは頭をちょっと下げるくらいで勘弁してもらっている。

では、山ではなく街のなかではどうだろうか。何もないまま擦れ違うのが普通だろう。(田舎ではコミュニティの部外者に対しても、挨拶される経験はあった。)
で、ここでは街での挨拶を問題としたい。というのも最近、見ず知らずから「こんにちわ」と声を掛けられたのだ。

ケース2 ヤクルトおばさん
あのスタイルなので、こちらはヤクルトおばさんとわかる。(正式にはヤクルトレディというらしい。)
彼女たちはたぶん歩合給、暑いのにタイヘンだなと思いつつ擦れ違いざま、「こんにちわ」と挨拶されたのだ。もちろん面識はない。
立ち止まり、どう考えてみても知らない方で、しばらく途方に暮れたが挨拶自体に悪気は感じられなかった。あとで知人に話したら、最近のヤクルトおばさんはよく挨拶するけど、販売促進の一環かも、とのこと。

ケース3 小学校のセーフガード
小学校のまえの歩道を歩いていたら、セーフガードと書かれたベスト?を着用したオバサンからも「こんにちわ」である。
この「こんにちわ」の事情はすぐに理解できた。防犯上の理由からだろう。コンビニでも、店員は「よく覚えていますよ」という意味でお客に挨拶するらしい。
つまり、コチラの風体が悪くて不審者と思われていたのかも…。
セーフガードとは特定産品の大量輸入が起きたときに、一時的にストップする緊急措置だが、このオバサンは子どもたちが安全に登下校ができるように保護している指導員だろう。

ケース4 幼児
言葉を覚えたてなのか、誰かまわず「こんにちわ」しまくっている。幼児という年齢はまだ生意気さ加減がないので、大抵の大人なら「はい、こんにちわ」と挨拶を返している。
ただ、突然の「こんにちわ」なので幼児と分からず、発声元を探してウロウロする場合あり。

なお、ケース2〜4は最近実際に経験したもので、いずれも女性からの挨拶であった。

(2013年7月 中山)